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氏(うじ)と姓(かばね)の違い、由来は?

2017/02/15

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氏(うじ)と姓(かばね)の違い、由来は?

現代社会においてと氏(うじ)と姓(かばね)という言葉は、通常その人の名前に対応する「家の名」を表すものとして頻繁に使われています。

しかし、それぞれの正確な意味や、どのような違いがあって、どのような歴史的・沿革的な由来があるのだろうかなどということについては意外と頓着しないまま使っているのではないでしょうか。

実は氏や姓という言葉は、それぞれの時代の社会や政治の状況を反映しているという側面があるものなのです。

ここでは氏(うじ)と姓(かばね)の違い、由来について考えてみたいと思います。

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氏名と姓名の違い

まず氏名という場合と姓名という場合については、氏名とは戸籍上の氏と名のことであるのに対して、姓名とは戸籍法に限られず、その人の苗字を表すもののことで、たとえば「吉永小百合」の「吉永」という苗字は「姓」であって、結婚や離婚はたまた養子縁組などをしても変わることはありません。
しかしながら、戸籍法上の手続きをする場合においては、「氏名」を記入すべき箇所には、戸籍法上の「氏名」としての「岡田小百合」を記入しなければなりません。

歴史的な背景

歴史的な背景で考えてみると、「氏(うじ)」は血縁集団を示す呼称であるのに対し、「姓(かばね)」職業や職能を示す称号を意味するものでした。

古代日本においては5世紀末から6世紀にかけて、公地公民を基本として「姓」をもって差別化を図り、地方の豪族を束ねるという当時の手法をヤマト政権は取っていました。

このようにしてヤマト政権が確立すると氏姓が制度化されて、王権との関係や地位を示す称号となりました。

最初に制度化したのは成務天皇であり、国造(くにのみやつこ)、県主(あがたのぬし)、和気、別(ワケ)、稲置(いなぎ)などが定められました。

允恭天皇の時代においては臣連制度が導入され、公君(きみ)、臣(おみ)、連(むらじ)、直(あたい)、首(おびと)、史(ふひと)、村主(すぐり)などが定められました。

氏と姓の違いが有名無実化

その後実力本位の登用を企図して氏姓制度を基盤とする統治機構を構築していきましたが、氏姓制度は壬申の乱(672年)の後の天武天皇が制定した八色の姓によって、「姓」が世襲制となるにつれて有名無実化が進み、氏と姓の違いが次第になくなっていきました。

とは言っても、身分が高い者のだけが使用することを許されていた氏姓を有していたことをもって、その人がどのような身分の者であるかを示していました。平安時代においては五摂家、鎌倉時代以降においては源氏とその氏族、足利とその氏族がとりわけ高く評価されていました。

苗字(名字)が家の名として世襲される

氏や姓とは別に苗字(名字)が家の名として世襲されることになるのは、平安時代末期以降のことであり、氏という大きな血縁集団のなかから、家父長的な家族が独立して、独自の家名を称え始めたことに起因しています。

その一派として公家の称号があって、主としてその公家が住む地名を取ってこれを呼称としたものなのですが、男子が結婚をして妻の家に住んでいる間は、当然これが父から子へと世襲されることは少なかったのです。

人口増による姓の有名無実化

⑤古代から平安時代にかけては、人口が少なく役職がそのまま姓となっても別段差し支えはなかったのですが、江戸時代においては人口が爆発的に増加し、そして300を超える藩が整備されてくると、それだけの姓の数では同じ苗字の人が増えすぎて収拾がつかなくなってきたために、姓の有名無実化に拍車をかかってきたのです。

明治維新での復古天的使用

ヤマト政権から明治維新のまでかろうじて命脈を保ってきた姓は、藤原朝臣永敏(大村益次郎)、藤原朝臣利通(大久保利通)、藤原朝臣重信(大隈重信)、源朝臣有朋(山形有朋)、などに代表される朝臣、越智宿禰博文(伊藤博文)などに代表される宿禰などの姓が使われていたが、これは天皇及び朝廷に仕えるために氏姓が必要であるとしていたが、多分に復古的な色彩が強かったと言えるでしょう。

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平民苗字必称義務令で全ての国民に

明治維新の後、1870年(明治3年)に明治政府は平民苗字を出して以降だれでも苗字を名乗ることができるようになりましたが、租税の徴収などを恐れて実際に名乗る者は少なかったことから、日本の近代化を進めていくためには欧米のように苗字を名乗らせて、戸籍によって管理しなければならないことから、1875年(明治8年)2月13日に平民苗字必称義務令を出して苗字を名乗ることを義務としました。これにちなんで2月13日を苗字制定記念日としています。

まとめ

氏は血縁集団を表す称号であるのに対して、姓は職業・職能を表す称号として、とりわけ古代ヤマト政権以降において、天皇から賜ったその人の社会的ステータスを示すものでありました。

現代社会においては、氏名・姓名・苗字と名前というようにそれぞれのシチュエーションで使用されていますが、職業・職能を表す称号としての意味合いはもはやなく、会社や役所あるいは地域における役職や資格・勲章などがその人の社会的ステータスを表す称号として機能しているように思われます。

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